大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(あ)1285 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意及び上申書について。

論旨は刑訴四〇五条に定める適法な上告理由にあたらない。(論旨は、被告人は

警察において誘導訊問を受け、調書の作成等についても不当な取扱いを受けたと主

張するけれども、被告人の司法巡査又は司法警察員に対する各供述調書は第一審判

決において証拠として採用されていないのみならず、記録を調べてみても警察にお

ける取調に所論のような不当不法があつたことは認められない。また第一審及び第

二審の公判において所論のように被告人がその防禦を尽すことを妨げられたという

ような事情も記録上認められない。)

弁護人佐々木清綱の上告趣意について。

論旨は、原審公判調書に公開の法廷で審理判決した旨の記載がないことを理由と

して、原判決の違憲を主張する。しかし記録を調べてみると、原審公判調書には公

開を禁じた旨の記載はない。かような記載のない限り、公判は公開して行われたも

のと認めるのが相当であつて、裁判を公開したことを公判調書に記載しないからと

て憲法に違反するものでないことは、当裁判所の判例とするところである。(昭和

二二年(れ)第二一九号同二三年六月一四日大法廷判決)。論旨の理由なきことは

右の判例に徴して明らかである。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和三〇年九月一三日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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